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アスティア外伝 side1 シトゥリのその後
 ここだ。ここに間違いない。
 シトゥリは左手に持った地図を再度確認し、そしてそれをぐしゃっと握りつぶした。同時に右手でサングラスをはずし、目の前の戸口をにらみつける。
 緑深く空気爽やかな軽井沢の別荘地。その一角。
 この場所を探し当てるのに、どれだけ苦労したことか……。だが、その苦労もこれで終わる。しかも幸いなことに、今ここにいるのは彼女1人のようだ。
 シトゥリはもう一度決意を込めて深呼吸し、そして鼻をつまんで、ある人物の声色を真似、ドアを叩いた。
「アシリア様」
 中からは少年の声で返事があった。
「クラティナですか?開いておりますよ」
 なんだ。ならばさっさと押し入ればよかった。シトゥリはガチャリとドアを開け、それを後ろ手に閉めて鍵を掛けた。
「お買い物ご苦労でしたね――」
 とベッドに寝転がったまま振り返った少年が、目を丸くした。わずかに震える指先でこちらを指し示し、言う。
「ああ、あ、あなたは――」
 シトゥリは、恨み骨髄いる表情で、うっふっふ、と笑った。パラリと落ちた金髪が、頬を流れて口元に入る。
 そう、体が入れ替わったまま逃げられたシトゥリは、自分の肉体を取り戻すべく、ようやくアシリアを探し当てたのだった。
 アシリアが引きつった表情で逃げようとするのを、ベッドに飛び乗って素早く押さえつける。女の体にもずいぶん慣れてきたころだが、もう真っ平だった。シトゥリは言った。
「さあアシリアさん!観念して僕を元に戻してください!」
「い、いやですわ。わたくし、このままクラティナと結婚す――」
「却下です!!」
 想像していたことを想像していたように言われて、思わずシトゥリは怒鳴っていた。第一、休眠中のタケミカヅチが復帰するまで、シトゥリは高校へ戻らなくてはならないのだ。年齢不詳の金髪美女姿で登校し、事情を説明しようとしたが、今にもレイプされそうなギラギラした男子の視線と、お人形を見つけたようなキラキラした女子の視線に怯え、以来戻っていない。このままでは日常生活に重大な支障をきたすのだ。
「さあ、早く!」
「やです、や!」
 子供のように暴れるアシリアと揉み合っているうちに、絡み合った2人は再びベッドへ倒れこんだ。シトゥリが着ていたワンピースのフロントボタンがはずれ、白く大きな胸が露出している。上にのしかかっているアシリアが、それを見て言った。
「……ブラジャーはお付けにならないのですか?」
「つ、付け方わかりませんし、第一窮屈で――」
「この服は?」
「キリエさんとサクヤさんのお下がりを……。僕の持ってる服じゃ、サイズが全然だし」
 見ると、アシリアの顔は紅く上気していた。そもそも自分の顔なのだから、こういう表情をしているのを見るのは痒くなるような恥ずかしさがある。
「綺麗……」
 ぽやっとした表情で呟き、アシリアが片手でシトゥリの胸を揉んだ。
「ちょ、ちょっと!?」
 シトゥリは慌てて抵抗しようとするが、両手とも手首を握られて、頭の上で押さえつけられた。相手は片手一本なのに、想像以上の力強さだ。もともとシトゥリは力に自信がなかったから、そう大して抵抗は出来ないだろうと思っていたのだが、アシリアの肉体の吹けば折れるような細さのことを失念していたらしい。
「わたくしの体って……こんなに綺麗だったんですね……」
 熱心に胸を揉まれているうちに、シトゥリはそれが違和感から別の感覚へなっていくのを感じて、焦った。やめてください、と言おうとした口が、突如アシリアの唇に塞がれる。
「んん、んー」
「おとなしくなすって。わたくし、わたくし、もう……」
 唇を離し、熱い吐息とともに言ったアシリアが、シトゥリの手を握って自分の股間に当てた。それはつい最近まで自分自身の持ち物だったシトゥリがぎょっとするほど大きく、熱かった。
 びっくりしているうちに、アシリアがシトゥリのワンピースのボタンをすべてはずした。フロントのボタンをはずせば、その下は下着が小さく下半身を覆っているだけだ。ここ最近で乙女の感覚になれていたシトゥリは、恥ずかしさで思わず紅くなり、抵抗を忘れた。
「わたくしね、自分の感じるところは全部知ってるんですよ」
 のしかかってきたアシリアが、片方の乳首を吸い、もう片方を摘んで転がしながら、下着の上から股間をなぞるように撫でてくる。その絶妙な舌の使い方と指先の動きに、シトゥリの脳の中はもやがかかったようになって、体の自由が利かなくなった。いつのまにか呼吸が喘ぎに近いものになっている。
「ほら……もうこんなに濡れてきました。シトゥリさん、あなた、わたくしの体で他の方とセックスしましたか?」
 シトゥリはぶんぶんと首を横に振った。男に抱かれるなど真っ平だ。あのキリエも、女になったシトゥリをお人形扱いするだけで、前のように夜な夜な襲い掛かってくるということも無い。それはトウキのことがあったからかもしれないが――。
「じゃあ、わたくしの体に興味はありませんでしたか?触ってみたり、自慰したり」
 確かに、自慰はしたことがあった。いや、毎晩のようにしていた。シトゥリは紅くなっって黙り込んだ。男のように生理的な欲求からくるものは少なかったが、興味本位でいじっているうちに興奮し、最後までと言うのがパターンだった。それが癖になりつつある。
「……あらあら、いけない人ですね」
 アシリアがシトゥリの表情を見て、微笑んだ。
「ダメですよ、他人の体でそんなことをしては。今からわたくしの言いなりになったら、赦して差し上げますわ」
「……言いなり?」
「さあ、服を脱いで」
 あまり回らなくなった思考で、シトゥリは言われるままワンピースの袖をはずし、下着を脱いだ。アシリアも手早く全裸になっている。股間のイチモツは、不気味なほど大きく見えた。体に対して不均衡だとは思っていたが、やっぱり不釣合いなほどの容量を持っている。
「脚をお開きになって。わたくしの感じるところ、全部攻めてあげます」
 そろそろと脚を開くと、その中にアシリアが顔を埋めた。股間を舐め上げられるくすぐったいような違和感に、思わず声が出る。
「ひゃっ」
 それでも舐められ続けているうちに、だんだん顔が上気してきて、息が荒くなってくるのが分かった。もっとして欲しい、それしか考えられなくなる。知らぬ間に小さく喘ぎ声を漏らしているのに気付き、これが女の子の感覚なのか、とシトゥリは新しい発見をした気になった。
 アシリアは舌でクリトリスをゆっくり舐めながら、左手の親指を膣に挿入してきた。右手は上半身に伸ばされ、シトゥリの胸を揉んでいる。
「はぁ……あ……あぁ」
 もう甘い吐息を漏らすしかないシトゥリに、アシリアはいたずらっぽく言った。
「わたくし、こうするのが感じるんですよ」
 言い終わるや、左手の人差し指を中指を束ねて、アナルへと突き入れた。シトゥリはその感覚にびくっと背を伸ばした。男だった時分クラにやられたときには、熱いような異物感しか感じなかったアナルは、内臓を抉るような快感をシトゥリに与えていた。
「クラティナに開発されてしまって。……ほら、こういう風に中ですりあわされると、もう」
 膣の中の親指と、アナルの2本の指で、膣と腸の間の壁をぐりぐりとすり合わせる。まるで何かの生物がそのなかで蠢いている感覚に、シトゥリは大きく喘いだ。その瞬間、アシリアにクリトリスを音を立てて吸われ、シトゥリは反射的に体を硬直させてのたうった。
「――っあ!ああっ!!」
 のたうつシトゥリの体を腰の部分だけぐっと押さえつけ、アシリアはなおも熱心にクリトリスを吸い、膣とアナルを掻き回した。そのたびにシトゥリは声にならない叫びを上げ、ブリッジのように背をそらせた。
「ああ……あ!――んっ!!」
 最後の波が来た。それに打ち流されるようにシトゥリの体は震え、そしてぐったりと力を失った。
余韻に体を任せ、ただ荒い息のままに胸を上下させることしか出来ない。薄目を開けて見ると、顔を股間から離したアシリアは、ぼーっとした目でシトゥリを見つめていた。
「……可愛い……」
「――え?」
「可愛いっ、可愛い!」
 アシリアが抱きついてきて、シトゥリは目を白黒させた。なんとか離そうともがいても、それはまったく無駄な努力だった。呼びかけても、可愛い、しか返事が返ってこない。突然、股間の中に何かが侵入してきて、シトゥリは混乱してさらに強くアシリアの体を押し離そうとしたが、力いっぱい抱きすくめられていてそれも叶わなかった。レイプされる女性の気持ちはこんなものなのか、とシトゥリはまた新たな発見をしつつ、泣きそうになった。
 股間の中の異物はどうやらアシリアの、元シトゥリの男根であるらしい。まさか自分自身のモノに犯されるとは思わなかった。始めは大根かバットを突っ込まれたような異物感しか無かったが、それが動き始めるとすぐに、アシリアの肉体が覚えていた快感がシトゥリの中へ突き上げてきた。
「ああっ、はっ、ああっ!」
 なんとかこらえようとするのだが、かわいらしい喘ぎ声が口から漏れてしまう。そのことに照れて、シトゥリは真っ赤になった。中身は男でも、体が言うことを聞いてくれないのだから仕方が無い。
「気持ちいいですかっ!ねえっ」
 シトゥリの上でアシリアが前後に動きながら、訊いてきた。目が遠くを見ていて我を忘れている。おそらく頭の中には、あまり味わったことの無い男の欲望が制御不能に渦巻いて、理性を無くしているのだろう。シトゥリは首を横に振ったが、口から突いて出た言葉は逆だった。
「気持ちいい、です!うっ、ああっ」
「――ああ、感じてる、わたくしが感じてる」
 うわ言のように言いながら、アシリアが腰を進めた。
「大嫌いな男性のモノに犯されて、わたくしが感じてますわ。ああっ、もっとお仕置きしないと」
 アシリアがシトゥリの脚を抱え上げ、ぐっと奥まで挿入できる姿勢を取った。そして入ってきたモノの奥深さに、シトゥリは目を見開いて絶叫した。
「あああああああっ!あーーーーーっ!!」
 それは脳天まで快楽の杭に下から打ち抜かれたような衝撃だった。女の快感に慣れていなかったシトゥリは、それだけでもうすべてを忘れた。
「ああやあぁっ!はぁあああっーーーあぁっ!」
 意味の分からない、泣き叫ぶような嬌声をあげて、ベッドの上でもんどりうつ。それを逃げられないように肩から押さえつけて、アシリアが激しく腰を打ちつけた。
「見せて、もっと見せて!乱れて狂うわたくしを見せてっ!」
「――っ、――っ!――!!」
 途中で一時的に喉が潰れたか、シトゥリは声が出なくなった。今にも泡を吹きそうな表情で、アシリアに組み敷かれたまま、腰の動きにあわせてガクガクと痙攣のような震えを繰り返すしか出来ない。
「ああ、イきそう、ですっ!出る!」
 アシリアが唸るように叫び、シトゥリの中へどくどくと精を放った。その奔流を感じながら、シトゥリは快楽の暗闇へ意識を沈めていった。



 気付くと、時計の針が30分ほど進んでいた。気を失っていたらしい。まだ体がだるいような気がするが、起きなければという意識が先にたった。シトゥリは体を起こすと、隣に眠るアシリアの体を見て、何か違和感を覚えた。
「金髪の……女の人……」
 そこではっと自分の体に目をやる。
「も、戻ってる!」
 シーツをまくって下半身を確認する。
「ちゃんと生えてる!やったぁ!」
 その声に目を覚ましたか、アシリアが目をこすりながら寝返りをうった。
「う~ん、何時ですか?クラティナ……」
 子供のようなその仕草と、腕の下で揺れる大きな胸のギャップが、突然シトゥリの下半身に火をつけた。目を覚ます前に腕を押さえ、体の下に組み敷く。
「えっ!あ、シトゥリさん!?」
 うっふっふ、とシトゥリは笑った。焦って逃げようとするアシリアは、今度こそ逃げられない。
「よくも、わたくしをレイプしてくれましたね」
 アシリアの口調を真似て言ってみる。額に汗を浮かべたアシリアが、おろおろと言った。
「そんな、通常のセックスでは入れ替わることなんてないのに」
「知りません。とりあえず僕の男性復帰記念第一号はアシリアさんと言うことにします。この熱く火照ったモノをなんとかしてください!」
「ええっ、いやぁ~~~~~~~~~~っ!!」



「何やってんの、あの二人」
 窓から室内を覗き、買い物袋を提げたクラは呆れたように言った。中では、いやいや言っていたアシリアが、うんあんもっと、と言う風に変化している。苦笑すると、クラは背をログハウスの壁に預けた。
「アシリア様、よく笑うようになったわ。これもみんな、あの子のおかげね」
 そしてアシリアを寝取った罰に、今夜はシトゥリをいじめ抜こうと決意するのだった。
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