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アルケミスト転職試験(H編)
「よいしょ、よいしょ……ふぅ」
 アルベルタの郊外に位置する、とある宿屋。その二階に、重そうなカートを引きずりながら、一人の少年が姿を現した。
 小柄な体格と不釣り合いなほど大きいカートは、今しがた昇ってきた階段の下へ、少年を引っ張り降ろしてしまいそうに見える。一苦労だったのか、一つ大きく息をついた少年は、二階の窓の木戸を開け放ち、その向こうの景色に目をやった。
「ここはいつきてもきれいだな」
 港町特有の潮風が、少年の栗色に輝く髪を揺らす。実際は商人として独り立ち出来る年頃でも、線の細い顔のラインと大きな瞳が、少年を歳よりも若く見せているようだった。華奢な首筋をポキポキと鳴らし、少年は一つ、よし、と呟くと、宿泊室の扉が並ぶ廊下へ視線を戻した。
 アルケミストを志し、それなりに厳しい修行と努力を積んで、ようやく錬金術師組合への加入資格を得ることが出来た。今はその、転職試験の最中なのである。中和剤の作り方を求め、その情報を持つという人物を訪ねてここまでやってきたのだった。
 まずはここで確実に一歩を踏み出さねばならない。少年は表情を引き締めると、軽く扉をノックした。
 待つこと数十秒。もう一度ノックしても返事はない。
 留守にしているのだろうか。何気なく少年はノブを回してみると、扉は呆気なく開いた。鍵をかけ忘れているらしい。不用心だな、と思いつつ、これも何気なく部屋の中に目をやった少年は、そこに二つの立派なカートを見つけた。
 一つは花とレースで装飾されており、もう一つはしっかりした木枠の後ろにパンダの人形が乗っている。どちらもかなり実力のある商人系の職業にしか貸し出されないカートだ。それは同じ商人として羨望の的でもある。少年は近くで観察したい欲望に駆られ、部屋の中へ足を踏み入れた。
「ああっ、そこ! そこぉ!」
 突然甘い声が奥のベッドから響いた。誰も居ないと思っていた少年は思わず飛び上がり、腰に固定してあるカートが派手な音を立てた。
「誰っ!?」
 鋭い誰何の声が飛び、ベッドの布団がはねのけられる。上半身を起こしたのは、青い髪をショートカットにした、少しきつい眼の女性だった。白いシャツを胸の下で結んだラフな格好から、ブラックスミスであると知れる。
「え、えと」
 真っ昼間とは言え、ベッドの中で何が行われていたかは、そう言うものとは無縁の生活をしてきた少年にもわかった。説明しようとすればするほど言葉がでない。このままでは覗き魔として自警団に突き出されてしまうかもしれない。少年は青くなった。
「ちょっとシェリル。あんまり怖い顔するから震えてるじゃない」
 もう一つの声がベッドの中からあがった。布団の端から顔を覗かせたのは、黒髪をポニーテールにした女性だった。シェリルと呼ばれた青い髪の女性は、それを見下ろして呆れたように言った。
「不法侵入者だぞ、ルン。あんたみたいな脳天気でよく商売人が務まるもんだ」
「わたし商売人じゃなくてアルケミストだもん」
「え、アルケミスト?」
 思わず少年は聞き返していた。ルンが体を起こし、着ている服を指さした。
「そうよ。ほら、アルケミストの正装。……察するに、あなた転職試験の最中ね?」
 言われて、少年はうなずいた。
「ははぁ。部屋間違っちゃったんだ。お目当ての人は、この隣の部屋よ」
「ええ!?」
 驚きで少年は絶句した。うっかりというか、間抜けにもほどがあるだろう。ようやく恥ずかしさが込み上げてきて、少年は真っ赤になった。見ると、シェリルもルンも、少年の表情を見てクスクス笑っている。ルンが手招きして言った。
「ね、カート外して、こっちいらっしゃい」
 まだ混乱している少年は、言われたとおりカートを外して、二人が座っているベッドの端まで歩いていった。
「君、名前はなんて言うの?」
「パットって言います……」
「君、とってもかわいいのね」
「え、はぁ……」
 突然ルンの手が伸び、パットはその胸に抱きしめられた。何が起きたか理解できず、もごもごともがくパットの耳に、二人の会話が届いた。
「ねぇ、シェリル。わたしこの子食べちゃいたい」
「……好きにしろよ」
「もー、素直じゃないんだから。あなただってかわいいの大好きなくせに。それに、さっきのが中途半端になっちゃったから、体が火照ってるまんまでしょ?」
「う、うるさいな」
 ルンが、クス、と笑い、ようやく胸の中からパットを解放した。肩を掴んだまま、まじめな顔をして言う。
「いい? 今から、おねえさんたちの言うとおりにしないと、君は覗きの現行犯で自警団に逮捕されちゃいます。でも言うことを聞けば、通報はしないであげます。わかった?」
「は、はい」
「アルケミスト志望生なんだよねえ、君。白ポーション作成の課題は終わったかしら。うまくできた?」
「一応、合格点はもらいました……」
「ふーむ。見たところちょっと鈍くさいところがあるようねぇ。上手くできたか怪しいもんだ。わたしが見てる前でもう一回白ポーションをちゃんと作れたら、合格って認めてあげよう」
「え、でも材料も乳鉢も持ってないです」
「幸い、わたし空のポーション瓶持ってる。君、男の子でしょ? 男の子なら白い液体、いつでもだせるじゃない」
 数瞬考え、その答えを導き出した瞬間、パットは爆発しそうな勢いで真っ赤になった。それはつまり、オナニーしろと言うことではないか。
「そそそそ、そんな、無理です!」
 逃げようとしても、肩をしっかり掴まれていて逃れられない。ルンが意地悪く言った。
「あら、言うこと聞かないと通報しちゃうよ? 女の子の部屋へ勝手に入ってきたのは事実なんだからねー」
 パットは半分泣きそうになって、さっきから黙っているシェリルに、助けを求める視線を向けた。ルンよりまともそうだと思ったのだが、興味なさそうに装ってはいるものの、上気した頬が『見てみたい』と思っていることをありありと伝えてくる。パットはついに諦め、体の力を抜いた。
「わかりました。や、やればいいんでしょ」
「うんうん。素直が一番よ。まずは服を全部脱いでね」
 思わず反駁の言葉が口をついて出そうになったが、弱みを握られている以上、どうしようもないのは明らかだった。唇を結んで、パットはベッドへよじ登り、服を一枚一枚脱いでいった。
 二人の女性にじろじろ見られながら脱ぐだけで、涙が出そうなくらい恥ずかしい。下着一枚になって、パットは躊躇した。大人の女性に下半身を見せるのは、赤ん坊のころ以来だ。下着に手をかけたものの、どうしても下ろせない。
「もー、じれったいな」
「わ! わ!」
 ルンが素早く手を伸ばして、パットの下着をはぎ取ってしまった。慌てて股間を隠そうとした手を遮られる。まだ皮に包まれたイチモツが、ちょこんと外気に晒された。
「隠しちゃ、ダメ。君の可愛いおチ○チン、よーく見ないと試験になりません」
 横目で見ていたシェリルが、カートへ手を伸ばして、その中から空のポーション瓶を取り出した。無言で手渡され、パットはきょとんとその顔を見つめた。シェリルがぶっきらぼうに言った。
「ハトが豆鉄砲を食らったような顔してないで、早く始めたらどうだ。ルンはしつこいぞ?」
 やはりシェリルも興味津々なのだ。神も仏もいなくなった気分で、パットはおそるおそる股間に手を伸ばし、いつものようにさすってみるが、緊張のせいで反応する気配もない。ルンが、ふーむ、と唸った。
「やっぱり、オカズって必要よね。パットくんばかり裸にさせるのも悪いし……。シェリル、ちょっとこっち」
「なんだ」
「えい!」
 寄ってきたシェリルのシャツの結び目を、ルンが勢いよくほどいた。その下から弾けるように、巨大な二つの双丘がまろびでる。服の上からの見た目以上の巨乳に、パットの眼が思わず釘付けになった。
「きゃぁっ」
 意外に可愛らしい声を上げて、シェリルが胸を隠した。その手と腕からもこぼれ落ちる乳房に、パットのイチモツはむくむくと反応を始めた。
「だめよー隠しちゃ。ほら、あなたのおっぱいで興奮してるんだから、協力してあげないと」
「し、しかし、あたしが恥ずかしい……」
「パットくんの方がもっと恥ずかしいの。ほらほら」
 シェリルの背後に回ったルンが、後ろからその手を掴んで、胸からどけさせる。パットの息も、自然と荒くなってきた。照れた表情がまた、興奮をそそる。
 ルンが弄ぶようにシェリルの胸を揉みしだく。肌色の波がその柔らかさを示していた。かすかにシェリルが甘い吐息を漏らしている。二人の関係は想像するしかないが、やはりお互いの体を知り尽くした仲なのだろうか。パットの手も自然と自らのイチモツへと伸び、最大近くにまで固くなったそれを、ゆっくり上下にこすり始めた。
「ねえ……見て、あの子の、あんなに大きくなってる……」
 シェリルの耳元でルンが囁いた言葉が聞こえる。一度波に乗ってしまえば、見られていることは気にならなくなった。むしろ、いつもと違った、訳のわからないぞくぞくとした快感を覚える。
「シェリルの大きなおっぱいを見ながら、オナニーしてるんだよ? この大きなおっぱいで……」
 ルンがもう一度胸を揉むと、あっ、とシェリルが声を上げて仰け反った。下唇を噛んで顔を赤くしているのは、恥ずかしさが半分、興奮しているのが半分だろうか。パットがイチモツをこする手も、だんだんと力が篭もってきた。
「ね、触らせてあげよっか。その方がパットくんも合格しやすくなるかもよ」
「そんな……」
 すでにシェリルの瞳は潤み、口調には力がない。ルンに引っ張られて、シェリルがパットのすぐ正面に座った。上半身にまとわりついていたシャツは脱ぎ捨てられ、今はホットパンツ一丁と言う格好である。パットは思わず生唾を飲み込んだ。
 ルンがシェリルの後ろから手を伸ばし、空いているパットの左手を取って、シェリルの胸に導いた。手の平が触れた瞬間、吸い付くようなしっとりとした感触と、わたがしか雲を掴んでいるような柔らかさが、同時に伝わってくる。初めて触る女性の胸だった。手の平の中央に少し感じられる固い突起は、興奮した乳首だろうか。ルンが手を上から重ね、思い切りよく胸を揉ませた。
 その瞬間、急激に脳髄から奔流のような何かが流れ、下半身へと向かっていった。パットは仰け反って思わず叫んだ。
「あ! 出るっ!」
 ルンは慌てずにベッドに転がった空のポーション瓶を掴むと、その口をパットがしごくイチモツの先端へ被せるように持って行った。
 その瞬間、白く濃い液体が先端から飛び散り、ポーション瓶の中へ白濁した色彩を撒き散らしていった。自分でも経験がないくらいの量が発射され、パットは絶頂の中、我知らず声を上げていた。
 やがてそれも止まると、パットは腰が抜けたように後ろに肘をついた。精液はすべて、うまくポーション瓶の中へ受け止められたようだ。
「うわー、すごい量」
 振るとぴちゃぴちゃと音を立てるそれを、しげしげと眺めながら、ルンが言った。
「これはもう、はなまる付けていいくらいの合格ね! おめでと」
「あ、ありがとう……ございます?」
 まだ頭がはっきりしないパットはよくわからないまま相づちをうった。とにかく、これで解放されそうだ。安堵のため息をついた瞬間、ルンがこう言った。
「じゃあ次の試験ね」
「まだあるんですか!」
 思わず悲鳴に近い声を上げる。その鼻先に、ルンの指が突きつけられた。
「次はアルケミストに最も重要な、味覚の試験をします。こころして受けるように」
「味覚?」
 眉を寄せて訊いたのはシェリルだ。アルケミストに味覚が重要などとは初めて聞いたようだ。
「そうです。さまざまな薬品を扱うアルケミストは、その匂い、味などでそれが何なのか判別できねばなりません。そこでシェリル助手」
「あたしは助手だったのか」
「四の五の言わずに、すっぽんぽんになりなさい」
 一瞬反発しようとしてか、口を開きかけたシェリルだが、すぐに諦めたようにホットパンツに手をかけ、その下の下着ごと思い切りよく引き下ろした。一見気の強そうなシェリルだが、二人の力関係はルンの方が上らしい。
 髪の色と同じ、青い茂みがぷっくりと膨らんだ丘の上にそよいでいる。大きな胸からくびれた腰、そして豊かな稜線を誇る太もも。服の上からの外見と違って、シェリルの肉体は想像以上に女性らしさを誇っていた。
「ほら、なったぞ」
 そう言ったシェリルの茂みの奥へ、何の予告も無しにルンの手が伸びた。驚いたシェリルが尻餅をつき、足がもろにM字開脚の形になってしまう。その中心へルンの指先が潜り込んだ。
「な、や、やめっ」
「いい感じに濡れてるね。これなら試験可能だよ」
「やめ、て。は、あっ!」
 ルンの指が足の付け根の中心で、こねくり回すように動くのを、パットはまじまじと見つめた。いつの間にか、萎れていたはずのイチモツは、再び力を取り戻していた。ルンの指がまるで魔法か催眠術をかけるような動きをする度に、シェリルの口からは抵抗の言葉が消え、甘い喘ぎ声に取って代わっていく。
 やがてルンが手を股間から離した。とろり、と糸を引いて、シェリルの愛液が指先から滴り落ちる。
「う、うう……。ルン、途中にしないで……」
「ダーメ。今は試験中なのです。パットくん、口を開いて」
 言われたとおり軽く口を開くと、ルンがシェリルの愛液でぬらぬらと光る指を、パットの口の前まで持ってきた。
「よく舐めて、味を覚えておくのよ」
 半分ぼーっとした頭のまま、パットはその指を口に含み、舌で愛液を舐め取った。
 独特の匂いと味が口の中に広がる。これが女の人の味なのか、と妙な感慨をパットは覚えた。
「はぁ……」
 指先を熱心に舐められていることに、ルンは興奮を覚えたようだった。指を口から抜くと、スカートの中に両手を入れて、パンツを脱ぎ捨てる。そしてもう一度スカートの中に手を入れ、何度か上下に動かしたあと、抜き取った指をパットに見せつけた。それはシェリルにも負けないくらい濡れて光っている。
「次は、わたしの味。ちゃんと覚えるのよ?」
 荒げた息で告げると、パットの口へ指を入れた。パットはそれも同じように舐め啜り、味の違いを見いだそうとする。ルンのものは、シェリルのものより、いくぶんさらさらと軽い味がしたような気がした。
「じゃあ、実地試験に移ります」
 パットの口から指を抜いて、ルンはどこからともなく布きれを取り出し、パットの眼の上へ当てた。
「目隠しするから、とっちゃダメね」
 目隠しの布は頭の後ろで固く結ばれる。ルンの声が耳元で囁いた。
「どっちの味がするか、ちゃんと当てるんだよ」
 その途端、パットは仰向けにひっくり返された。やわらかいベッドのクッションに頭が埋もれる。顔の上を誰かがまたぐ気配がし、ルンの声が言った。
「……舌、出して。ペロペロ舐めるの」
 鼻先に濡れそぼった熱い何かが当たる。パットは夢中で舌を伸ばし、その先にある襞に覆われた割れ目を舐め始めた。どろっとした愛液が、舌に絡みつく度に再びどこからともなく溢れ出してくる。どこからが自分の唾液で、どこからが愛液なのかわからない。ただそれを口の中に入れる度、頭の中がじんじんとしびれて、燃えるように熱くなっていく。
「あ……は」
 ルンの喘ぎが微かに聞こえる。味などみなくても、これなら気配で誰かくらいはすぐに判別がつくだろう。だが、ルンはあえて訊いてきた。
「パットくん、これは、誰のおマ○コの味がする?」
 パットはそのおマ○コに口元を押しつぶされながら、くぐもった声で答える。
「ルンさん……のです」
「当たりよ。……あっ」
「ルン……あたしにも、あたしも舐めてもらいたい……」
「ふふ、シェリル、できあがっちゃったね。じゃ、次の試験も同時に行いましょう」
 ルンがパットの顔の上から腰をどけて、目隠しを外した。
「パットくん、女の人の体、じっくり見たことある?」
「え、いや、ないです……」
「じゃあ次は学科試験よ。制限時間つきだから、少し難しいかも。シェリル助手、シックスナインの体勢を取るよろし」
 最初見たきつい眼差しからは想像できない、蕩けた眼をしたシェリルは、何も言わずにパットの顔の前をまたいで、シックスナインの格好を取った。
 広がった股の間は、その中心の穴までよく見えてしまう。グロテスクな印象を受けなくもないが、ここが愛を紡ぐ場所と考えれば、そう気持ちの悪いものでもない。
「これが女性のおマ○コよ。よーく観察しましょうね」
「ルン、恥ずかしい」
 小さな声でシェリルが抗議する。ふふ、と笑ったルンは、声をひそめつつ、しかし相手に聞こえるように囁いた。
「パットくん、ルンはちょっと変態だからね、見られるととっても興奮するの。わたしとHするときも、外なんかでやると……」
「いや! 言わないで……」
 もう一度、ふふ、と笑ったルンは、指でシェリルの花弁を広げた。くちゃ、と音をたてて濡れそぼった禁断の場所が、その襞の一つまで確認できるくらいに広がっていく。
「こんなに、ひくひくさせちゃって。いけない子ねシェリル」
 シェリルが真っ赤になっているのは、見なくてもわかった。股間に熱い息がかかって、むずがゆいような気分がする。
「じゃ、試験開始ね。シェリル、始めちゃって」
「え?」
「え、じゃなくて、フェラチオよ。パットくんが女の子の部品をちゃんと覚えられたら合格。それまでに出しちゃったら不合格」
「そんな、僕……あっ」
 僕がまんできそうにない、と言おうとした瞬間、イチモツがぬるりとした場所に吸い込まれ、パットは声をあげた。女性の口の中に自分のものが入っている、それだけで達しそうなほどの興奮なのに、それが吸われ、しごかれ、舐め啜られるのだ。最初に出していなかったら、もう射精してしまっていただろう。パットは眉を歪めて、股間から続く快楽に耐えた。
「講義を開始します。まず、一番感じるのがクリトリス。ここのお豆ちゃんね」
「あ、ふ、はい……」
 股間からの刺激に、思わず声が出て、息が荒くなる。
 ルンはそんなパットの様子などお構い無しに、指先でクリトリスをころころと転がした。シェリルがくぐもった声をあげ、イチモツを刺激する規則的な動きが乱れた。ポタ、と溢れた蜜が顎先に滴り落ちてくる。
「でもクリトリスだけ刺激するんじゃダメ。この小陰唇をなぞるように……」
 指が割れ目に沿って何度か往復する。
「それで、溢れてきた汁を指ですくって、クリトリスにまぶしていくの。ゆっくりと、強すぎたらダメよ。指が触れるか触れないかのところで……これをずっと根気よく繰り返すの」
 まるで卑猥な蜘蛛が花びらの上を動き回っているかのようだ。ルンの指先は優しく、それでいて確実に相手を快楽の糸に捕らえていく。シェリルがイチモツを舐める動きは、とぎれとぎれになってきていた。それでもこの異様に興奮する図を見せつけられているパットには、今にも射精しそうなほどの刺激になる。
「あ、ああっ」
「見て、膣口がぱくぱくしてるでしょ。これが中に欲しいって言う合図なの。でもここで少しじらして、周りだけなぞっていく。汁だってこんなに白く濁って、どろどろのが出てきちゃってるね。お汁も、最初はさらさらした感じなんだけど、感じてくるとこんな濃いのになるのよ。クリトリスも、興奮するとぷっくりふくらんでくる」
 ルンの指が膣の周辺から、その後ろに伸びていった。
「お尻の穴の周りも、けっこう感じるのよね。こうやってほぐすように、こねまわして……指は中にいれたら、痛かったりしてかえって冷めちゃうから、あくまで周りだけね。そうやって十分にじらしたら、いよいよ」
「はあぁっ!」
 ルンの指が秘所の中へ潜り込んだ。シェリルの高い声が響き、頭を仰け反らせる。フェラチオを続ける余力は無くなってしまったようだ。指が付け根まで深々と埋まり、そして引き戻され、かき回すように中で動いている。その度にシェリルが高い声をあげた。
「尿道側に、Gスポットって言うところがあるの。人にもよるけど、膣の中ではそこが一番感じるのよ。シェリルの場合は、ここ」
 くい、と指が曲がると、シェリルの体が一瞬跳ねた。痛がっているように見えるが、快感の余りらしい。ルンがパットの手を取った。
「教えてあげるから、パットくんも指を入れて」
 パットは息を整えつつ、人差し指をおそるおそるルンの指の横から、秘所の中へ差し入れた。そこは、驚くほど熱くて、複雑な襞が意志を持っているかのように蠢いていた。ルンの指が、パットの指の横で、くいくい、と曲がった。パットが指先でその周辺を探ると、シェリルの喘ぎが深くなった。
 自分の指が女の人を感じさせている。このことにパットは興奮した。ここよ、と言う風に動くルンの指に合わせて、パットも指を折り曲げ、優しく強く、そのGスポットを押し付けた。
「ん、あ、ああ!」
 堪りかねたシェリルが太ももを振るわせながら声を立てる。指がその部分を押すたびに、きゅっと膣全体が引き絞られる。その敏感な反応が面白くて、パットは熱心にシェリルを愛撫した。
「そうそう、君、なかなかセンスあるね」
 ルンがうれしそうに言って、指をシェリルの秘所から抜いた。自分の指一つになって初めて膣の締まりと言うものを実感する。まるで指が吸われているように、勝手に奥へと誘われるのだ。シェリルの中は、複雑な動きでパットの愛撫に反応していた。
「ん、ん」
 抑えた声にルンの方を見ると、シェリルの秘書をいじっていなかった方の手で、スカートの中をまさぐっていた。片方の手はずっと自分を慰めていたらしい。パットと目が合うと、ルンは微笑んだ。
「君たちの姿、見てるだけで感じてきちゃう。……こら、シェリル。試験官がサボっちゃダメだぞ」
「だ、だって……」
 イチモツを刺激することなぞ完全に忘れていたシェリルが、再び口にそれを含んだ。パットの愛撫に思わず動きが止まりそうになるのか、やけくそ気味の強い力で吸いつけ、舐めまわす。逆にそれが快感になって、今度はパットが喘いだ。
「あっ、だ、だめです!」
「何が、どうダメなのかな?」
 片方の手はスカートの中、もう片方はパットの頬と言う格好で、ルンがにこにこと訊いてきた。潤んだ瞳で自分の唇を舐める。
「で、でちゃ……う」
「ダメよ、まだ。今出したら不合格」
「そ、そんな……」
 股間からの快感を耐えるために、パットの指が止まりがちになる。それがシェリルに余裕を与えて、より巧妙な技を、フェラチオに慣れないパットのイチモツに仕掛けさせることになった。ルンの手が頬から髪の生え際までを、慈しむように撫でている。ついに、パットは喉を反らして叫んだ。
「だ、やめて! 出るぅ!」
 その瞬間、パットの腰がびくびくと痙攣し、堪え切れなかった白い奔流がシェリルの口の中へと溢れ出した。射精のたびにパットの腰は大きく震え、足がおこりにかかったように空中で跳ねる。ルンが思わず、すご……、と感想を漏らした。
 頭の中が真っ白になって、叩きつけられたような快楽が過ぎ去った後、射精も終わっていた。ぐったりと力の抜けた体をベッドに埋もれさせて、パットは体の上から離れたシェリルを見つめた。
「ルン、精液って、こんなに出るんだな。飲みきれなかった」
 シェリルの口元は白い液体でびちゃびちゃに汚れていた。そんなにたくさん出したのだろうか。二度目とは思えない量だった。ルンが顔を近づけ、その精液を舐めて綺麗にしていく。
「濃くて、おいしいね。でもパットくん、出しちゃったから不合格。お仕置きしなきゃ」
「……もうそろそろにしてやったらどうだ。かわいそうだぞ」
「む。自分だけいい子ぶっちゃって。こんなかわいい男の子を自由にできるチャンスなんか、滅多にないんだからぁ」
「そりゃ、まあ、そうだけど」
 シェリルも本音はそこらしい。にやりと笑ったルンが、シェリルの耳元で言った。
「お仕置きは、シェリルが好きにしていいよ。もうがまんできないんでしょ?」
 う、と言葉を詰まらせたシェリルが、ルンの顔とパットの顔を、交互にちらちらと見つめ、それからうなずいた。
「だって、じらされてばかりで、イかせてくれないから……」
「シェリルもかわいいっ。じゃあ、イっちゃうまで、この子好きに使っちゃおうね」
 もう一度うなずいたシェリルが、パットの腰の上にまたがって、それから覆い被さってきた。耳元で聞こえる呼吸は、短く荒い。がまんしているのは本当だったらしい。
「こ、これは、お仕置きなんだからな。あたしをちゃんと楽しませるんだぞ」
 二度の激しい射精で、ほぼ感覚を無くしていたイチモツがつかまれた。上下にこすられているうちに、だんだんと血液が再び集まってくる。
「まだふにゃってるけど、なんとかいけそうね」
 イチモツをつかんでいるのはルンのようだ。先端がやわらかい場所にあてがわれた、と思った瞬間、待ちきれないシェリルが腰を下ろし、熱くたぎった場所へ吸い込まれていた。
「あ、熱!」
 唾液や精液が外気にさらされ、冷えていたイチモツは余計にその熱を感じた。よく、るつぼやマグマに例えられたりするが、シェリルの膣の中の印象は全くその通りだった。
「ああっ、あっ」
 切なげな声を漏らして、シェリルがぎゅっと抱きついてくる。思わずその背中に手を伸ばして、パットもシェリルを抱きしめた。豊かな胸が体の間で潰れ、風船のように横へはみ出している。
 シェリルが腰を激しく動かし、肉のぶつかり合う音が部屋に響き渡った。上下に動かすだけでなく、中でイチモツがかき回されるように円を描いたり、クリトリスをこすりつけるように動いたり、本当に自分が気持ちいいようにしか腰を使っていない。夢中になったシェリルが、パットの唇に吸い付き、舌を入れてまた喘いだ。
「なんだか、妬けちゃうな」
 そう呟いたルンがディープキスを続ける二人に顔を寄せて、パットの耳を噛んだ。スカートをまくり上げて、パットの足を股の間に挟み、そして股間をすりつけてくる。
「んん、ん……」
 それもまた、いい刺激になるのか、ルンは甘い声を上げて、パットの耳を熱心にしゃぶり始めた。耳の穴に舌を入れられ、背筋に鳥肌が立ちそうな感覚を覚える。
「あ、いい……!」
 そう言ったシェリルが体を起こし、馬乗りの体勢でより激しく腰を使い始めた。すでに完全に力を取り戻しているイチモツは、シェリルの膣内を刺激するのに十分な固さを誇っていた。大きな胸がダイナミックに揺れる。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ」
 規則的な喘ぎ声を立て始めたシェリルが、体の上で跳ね回っている。ベッドのスプリングが、それにあわせて鳴り響いた。
 耳を舐めていたルンが胸板に舌を這わせる。パットの手をつかんだルンは、自分の胸元にそれを差し入れた。女アルケミストの服装は胸元を大胆に露出している。手はすぐにルンの小ぶりな胸を手の平に収めた。パットはゆっくりとそれを揉み、こりこりとした乳首をつまむ。うれしそうな悲鳴を、小さくルンが上げた。
「あ、きた、きたぁ!」
 腰の上のシェリルは、我を忘れて何かが来たことを叫びながら、自分の胸を揉みしだいた。パットのイチモツはぎんぎんに固くなっているものの、3度目故かまだ射精には至らないようだ。ルンが、はぁはぁと息を荒くしながら、さっきより強く花弁をこすりつけてくる。そうしながら、パットに向かって囁いた。
「見て、君のおチ○チンが、あのおねえさんをイかせちゃうんだよ」
 そうか、ぼくが……、と、よく回らない頭の中で思った瞬間、シェリルが派手に仰け反った。
「あああ! やぁイクぅっ!」
 無茶苦茶に自分の胸をかき回し、そしてシェリルの体全体を細かい痙攣が襲った。同時に、膣の中がまるで搾り取るような動きで締まる。それは男の精を逃すまいとする生き物の本能の動きに思えた。
 一瞬危なかったものの、パットは射精を耐えて、シェリルが絶頂を迎えるのを観察した。びく、びく、と何度か電気に当てられたように震えたシェリルが、がっくりとパットの横に手をついた。荒い呼吸を繰り返す膣の中は、まだ震えるように痙攣していた。
「シェリルの顔、すっごいHだった。わたしまで感じちゃったよ」
 ルンが言って、上半身を起こした。パットの手も胸元から抜ける。ルンは服を脱ぎながら言った。
「まだパットくんイってないでしょ? 次わたしね」
 のろのろとシェリルが体を動かし、腰をはずす。抜けていく感覚に、また少し反応しつつ、シェリルは中腰で立ち上がって、そしてスカートを脱ぎ捨てたばかりのルンに抱きついた。
「え!?」
 驚いたルンが何もできないでいるうちに、ベッドの上に押し倒し、唇をふさいでしまう。んー、とルンが呻いて、足をばたばたさせた。その様子を、パットは体を起こして見守った。
「ぷぁっ、シェ、シェリル?」
 唇を開放されたルンが、混乱した声で言った。
「ルンにもお仕置き、する」
「えぇ!?」
「ほら、何をしているパット。今のうちだぞ」
 ルンの腕を押さえ、シェリルはばんざいのかっこうにさせて、その顔の上をまたいだ。そして膝の下にルンの手を敷いて、動けなくする。閉じようとする足を両手で開かせて、シェリルはもう一度パットに言った。
「さっき色々教わっただろう。試験の復習だ」
「や、やだやだ!」
 ルンが暴れようとするが、肉体的な力はブラックスミスのシェリルに到底及ばない。ルンの足首をつかみなおしたシェリルは、もっと思い切りよく両足を開かせて、天井に向けて秘所が見えるような格好にさせる。
「やだぁ、恥ずかしいよぉ」
 さっきまで攻める一方だったルンが急に逆転の立場にあるのは、どこか嗜虐心を煽る光景だった。パットは生唾を飲み込むと、ルンの秘所に顔を近づけた。
 思いっきり大開脚の姿勢をとらされているため、割れ目はぱっくりと開いてしまっている。嫌だと言う言葉とは裏腹に、それは誘うようにひくついていた。パットは舌を伸ばし、ゆっくりと割れ目をなぞりあげる。ルンの体は敏感に反応して、更なる愛液をにじませた。
「わたしのことを変態とか言ったが、ルンのほうがもっと変態だぞ。何せ、アナルで感じるんだからな」
「そ、そんなことないもん!」
「ほーぉ。では試してみるか。パット、アナルに舌を入れるんだ」
「え」
 さすがにそれは抵抗がある。シェリルがうなずいた。
「大丈夫、汚くはない。さっき風呂に入ったとき、よく洗ったんだからな。あたしが指まで入れて洗ってやったんだ。洗ってるだけなのに、妙に気持ちよさそうな声をだしていたのは気のせいかな」
「う、う、うるさい」
 それなら、と思い直したパットは、割れ目から舌を下げ、ちょこんとすぼまったアナルの入り口へ舌を当てた。匂いも何もなかったのが抵抗感を無くさせた。大きく口をあけ、食べるようにして全体を包んで、そして舌を差し入れる。
「んんあっ!」
 それだけでルンは大きな声をあげる。舌の付け根が痛くなるところまで、深く突き刺し、また戻す動作を、パットは繰り返した。
「いいっ! あ、いや、よくない、よくないんだからぁ!」
 泣きそうな声でルンが叫ぶ。舌の動きを変えるたびに、ルンの言葉に喘ぎが混じった。やはり感じているようだ。
「ほら、マンぐりがえしの格好だから、よく見えるだろう。あんなかわいらしい子に、尻の穴を舐められてるんだぞ」
「い、いや! わたし、そんな、いやよぉ」
「前からあんなにいやらしい汁を滴らせておいて、よく言うな」
「やだぁ、やだよぉ。あ、や、わたし!」
 急にルンの体がこわばった。
「きちゃう! だめ、だめよ、そんな! お願いやめて! あ、あ、はぁあ!」
「パット、もう少しだ。少しきつめにやってやれ」
「やだやめてぇ! わたし、あんな子にお尻舐められて、イ、イっちゃうぅぅぅっ!」
 ルンが見も世もない声をあげた瞬間、ぷしゃっと水のようなものがパットの顔にかかった。驚いてパットは顔を離す。ルンの花弁は、まるで噴水のように透明なものを吹き上げていた。シェリルが呆然とした顔のパットを見て、苦笑した。
「オシッコじゃないから安心しろ。一部の女は、絶頂を感じると、こうやって吹いちゃうんだ。潮を吹く、って言うんだがな。……しかしまさか、アナルで吹くとは思わなかったぞ」
 ルンはもう何も言わず、ただ息を荒げている。
「よし、パット。次はアナルでしてやれ。もっと悦ぶはずだ」
「え、あ、はい」
「……やだよぉ、もう、お尻なんてやめて……」
「あたし、知ってるんだぞ。この前、キッチンできゅうりを使ってオナニーしてただろ。あれ、アナルに入れてたよな。サラダを食わなかったのはそれを見たからだ」
 ルンがはっと息を呑んだ。
「あ、あのきゅうりはサラダには入れてないよ!」
「ほら、やっぱりそっちでやってたんじゃないか。まずはアナルってところを否定しろよ」
「うう、う……」
「と言ったわけで、ルンは十分に変態だ。遠慮なくぶち込んでやるといい」
「わたし変態じゃないもん……」
 半分泣きながら、完全にルンはすねてしまった。シェリルが声の調子を変えて言った。
「ルン……。アブノーマルか、そうでないかはこの際おいておこう。あたしは、あんたの全部が好きなんだ。そうやって隠されると、あたしもつらい。あたしの前では全部見せて欲しいんだ」
「……シェリル……」
「わかってくれるな?」
「う、うん」
「よし、じゃあさっそく実践だ。パット、ルンの悦ぶところに入れてやれ。あたし早く見たい」
「えぇ!? 結局シェリルが見たいだけじゃないの! あ、やだ待って」
 パットはイチモツをアナルの上にあてがった。ルンが手を離し、足を開放する。しかしそのせいで場所がずれてしまい、入れる位置がどこなのかわからなくなってしまった。狙いを定めているうちに、嫌がっていたルンも覚悟がついたようだ。
「もうちょっと……下。そう、そこよ。よく、おマ○コの汁をまぶしておいてね。あ、あ、あ、はいってきたあ!」
 意外なほど抵抗なく、アナルの奥へとイチモツは突き進んでいく。膣とは違った、少し硬くてきゅっと締まった感触がパットのモノを包み込む。ルンは足を震わせながら侵入するものに耐えているうちに、根元までをすっぽりと受け入れてしまった。
「どう? ルン」
「き、気持ちいい……の。とってもかたいのが、お尻に入ってるの。すごい……」
「よかったな。見てたら、また濡れてきたよ。あたしも気持ちよくしてほしいな」
 シェリルは言うと、膝の下からルンの腕をはずし、その口の上へ腰を沈めていった。ルンが手でシェリルの腰を抱え、やがて股間の下からぴちゃぴちゃと熱心に舐める音が響き始める。
「あは……。これあたしまた、きちゃうかも……。パットもルンを気持ちよくしてやってくれ」
 パットはうなずき、腰の律動を開始した。どうやって動いていいかわからないから、とりあえずゆっくり前後に腰を使う。アナルの襞は柔軟に絡み付いて、パットのイチモツを刺激した。その刺激に合わせるように、自然と腰の動きが決まっていく。
「あー……」
 内臓がそのまま押し出されるような、うっとりとした声をルンがあげ、それが舌の動きになってシェリルに伝わる。シェリルは手を伸ばし、ルンの股間に指を当てて、秘所の中に差し入れた。
「あ、やぁ。りょ、両方されたらわたし……!」
 その抗議にかまわず、シェリルは右手を膣の中、左手をクリトリスに当て、更なる刺激を開始した。シェリルの手を動き始めた瞬間、ルンの体がそれとわかるほどに反応し始めた。
「ダメぇ、それ、んんんぐっ」
 後半言葉がくぐもったのは、シェリルが腰を落として、自らの秘所でルンの口を塞いでしまったからだ。むぐむぐともがく声だけが聞こえ、パットも負けじと腰の動きを早いものにした。
「あんたの、モノと、皮一枚挟んでこすれてるのが、わかるよ……」
 ルンが無茶苦茶に舐め始めたのか、呼吸を荒くしながらシェリルが言った。パットはシェリルの頭の後ろに手を回して抱きつく。腰はなおもルンのアナルを、思うさま犯していた。
「んぐぅ、あふ、はあぁ!」
「もっと、激しく動かないと、ダメかもしれないぞ。ルンはさっきイったばかりだからな」
 パットはうなずいて、さらに腰を早める。シェリルの股間の下から聞こえるルンの喘ぎ声が、悲鳴に近いようなものになったが、やはり痛がっているのではないようだ。
「そうだ。あんたは素直でいい子だな。キス、してくれ」
 シェリルの顔を両手で挟み、パットは口づける。そのまま下を絡めあい、歯がぶつかるのも気にせずに、口の中を求め合った。パットの腰の動きは、パンパン、と言う濡れた音が響くほど強いものになっている。シェリルが低く呻いた。
「まずい……。ルンが、一生懸命舐めるもんだから、あたしがイっちゃいそうだ」
「ぼ、ぼくも、気持ちよくって、もう……」
「じゃあ、がんばってルンをイかせようか。パットは、手でルンの乳首を刺激するんだ」
 シェリルが膣に差し入れた指を二本に増やしたのが、伝わってくる感覚からわかった。パットは手を下に伸ばし、ルンの胸を探り当てると、その乳首をつまみあげた。手の平で押しつぶすようにして転がしたり、またつまんだりの動作の間にも、腰の動きは止めない。また、蕩けた眼になっているシェリルが、荒くなった呼吸を隠そうともせずに言った。
「そう、うまいじゃないか。あ! やばい、もう。う、ん!」
「シェリルぅ、ん、わたし、わたしもイっちゃうよぉー! もう、体全部が気持ちよくって、はぶ、んん! わけがわかんないっ」
「パット、もうだしてもいいぞ。みんなで、イこう。は、あああっ!」
「んぐう、んあああ!」
「あ、出るっ!」
 誰が一番最初に達したのかわからない。しかし、絶頂が相手に伝わった瞬間、連鎖的に快楽の反動を呼んで、三人は同時に高い声をあげて、体を震わせた。
「あああ、ああっ!」
 どくどくと、パットはルンのアナルへ、自らの欲望の塊を流し込んでいった。ぎゅっと締まりつけるアナルが、もっと欲しいといっているように、最後の一滴まで搾り取っていく。前ではシェリルが快楽に耐え切れず、パットの首筋に歯を立てた。その下のルンは、パットの精液の奔流を感じ取って、叫んだ。
「出てる、おなかの中に熱いのが出てるんだよぉ!」
 やがて、最初に力を失ったのはシェリルだった。射精を終えたパットもそれに続いてベッドの上にくずおれ、ルンは涙を流しながら天を仰いでいた。
「よかった? ルン……」
 シェリルが疲れた体を引きずるようにして、ルンの隣に頭を持っていった。
「うん、すごかった……。泣いちゃうくらい感じちゃったよ」
「ふふ、今度から隠れてオナニーしなくても、あたしがアナルでしてあげるよ」
「……う、うん」
 パットは夕暮れから更けていく空を窓の向こうに見ながら、何をしにここまで来たんだっけ、と言うことを考えすぐにどうでもよくなった。今はひたすら眠い。
「ね、パットくん」
 ルンが体を起こして言った。
「ギルドの馬鹿みたいな試験こなさなくても、わたしが口をきいてあげるよ。マスターアルケミストなんか、色仕掛けで一発でしょ」
「でも、あの人なんかホモっぽくないか?」
「う、うーん。確かに。でもほら、そのときはそのときで……」
 ルンがパットを見つめた。シェリルも体を起こす。
「そうだな。がんばれ、パット」
「ふ、普通に試験受けます!」
「大丈夫、君ならそっち方面の人にも大うけよ! わたしも見たいし! って言うか見たい!」
「いやだあぁぁぁ!」
 こうして、アルベルタ郊外の夕暮れは、夜へと更けていったのだった。

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