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その祈りには慈悲もなく 一章 第三節
「んぐぅ――!?」
 我慢できない。アンヘリカは我知らず、思い切り体を引いていた。ずるりと唇を撫でながら肥大化したペニスが抜ける。悪臭の元が口内から離れ、冷えた清浄な空気を取り込もうと、無意識のうちに口を開く。
「ふほっ」
 まるでその瞬間を狙い済ましたかのように、司祭が腰を突き出した。
「あぐぅん!?」
「ほっ、ほほっ、」
 開ききった気道を饐えた匂いが突進して、肺の中、胃の先まで流れ込んでくる。まるで臓腑の奥まで犯されているようだった。強烈な刺激臭が目の中で幾度も閃き、涙がぼろぼろと零れ出す。
 騎士に任せることを辞めたらしく、司祭は自ら腰を振って少女の口を陵辱しはじめた。
「んぶっ、や、ぶちゅっ、いひゃっ――あぶっ、」
 なんとか逃れようと首を振るが、それは蜜壷を捻って男を喜ばせるのに等しい。口内を余すところなく蹂躙する男根は、アンヘリカが首をよじるたびに猛って跳ね回った。
「ひゃっ、も、もうひゃめ……んびゅっ」
 肉の味に後から後から湧き出る唾液が、計らずも潤滑液となっていやらしい音を立てる。舌を縮こまらせても突き上げてくる陰茎には意味もなく、抗議と制止の声をあげれば踊る舌先が陰茎を慰める羽目になる。喉の奥を突かれるたびに吐き気が波のように襲いかかり、それを堪えるだけで精一杯だった。
「ほっ、ほっ、ほっ、」
「んぶっ、あうっ」
 とうとう、司祭は両手でアンヘリカの頭を鷲掴みにした。そのまま今までの比ではない勢いで腰を振りはじめる。自分の口をまるで自慰の道具のように扱われることに、アンヘリカは刺激に対する反応以外の理由で、涙をこぼし始めていた。
 亀頭が唇に接し、そのまま喉奥まで突き入れられる。舌を犯しながら、また唇まで引き戻す。猛烈な抽送は唾液を絡めながら速度を増していき、鷲掴みにされている頭が痛くなるほどの力が掌にこもり出す。司祭はもう、少女のことなど見ていなかった。
「んっ、んぐっ、はびゅっ、ぶるっ、」
「ふほぅ、出るぞ! 出るぞ出るぞ!」
 叫ぶや否や、恥骨が唇に密着するほど腰を突き入れる。贅肉まみれの腹が顔面に押し付けられて、アンヘリカは思わず目を閉じた。分厚い肉の感触が瞼の裏にまで感じられる。そうして何度目かの吐き気に彼女が耐えようと身がまえた瞬間、
「――んっ、んぶぅ――!?」
 口の中に、何かが吐き出された。
 喉の奥に叩きつけられるように放出されたそれは、舌先に絡み口内を浸しながら食道を駆け下りて行く。目の奥がチカチカと瞬き、息を吸うことができなくなる。切迫した生命の危機を錯覚して、アンヘリカは思い切り頭を振り乱した。
「おほぅっ」
 射精直後で緩まっていた手はあっさりと離れ、口内から陰茎がずるりと抜け落ちる。一緒に大量の唾液と、口を犯す白い粘液がだらりと垂れ落ちた。
「ぅげほっ、がはっ、」
 ひとつ咳をするたびに、粘性の高すぎる液体がぼたぼたと零れ落ちる。どれほどの量を出されたのか、これが幾らか胃の中に納まったのだと思うと、目の前が真っ暗になった。
「うほほっ、出してもらったのがそんなに嬉しいか」
(なにを、馬鹿な――)
 涙ぐんだ目で抗議する。今にも死ぬかと思ったのだ。白濁した液体はまだ口内に残っていて、全て吐き出すまで喋ろうという気にすらなれなかった。だが、ボドルザーは僅かに目を眇めると、それを見透かしたかのように命じた。
「出すな、口の中に溜めろ」
「……!」
「言うことが聞けないか?」
「んぐ……」
 俯いて口を閉じる。唇から零れた精液がひと雫、床に向かって糸を引いた。
「飲み込め」
「……」
 口の中に唾液を溜めて、精液と混ぜる。そのまま顔を上にあげて、苦い薬を飲み干す時のように、間を空けず一気に嚥下した。ごくり、と喉が蠢く音が、いやに大きく響いた気がする。
「ふむ、まあよい。いくらか零した分は許してやろう。感極まったのだろう?」
「さっきから何を言っている!」
 口元に残る汚辱感を堪えて、騎士はようやっと抗議の声をあげた。それ受けても、司祭は露ほどもたじろがない。萎んだ男根を掌でさすって、にやにやと笑うだけだ。
「何を言う。聖騎士の鎧を自ら化粧するほどだ。よほど気に入ったのだろうが」
「――は?」
 視線を下げる。胸元に刻まれた黄金鞘は見えない。先ほど自分自身が吐き出した白濁液が、ねっとりと鎧を覆っていたからだ。力が抜ける。がくん、と体が下を向くと、どろりと液体が零れ落ちていく。そうして汚された鎧の下から、誇り高き黄金鞘が姿を現した。
「全て飲み込んでおればそうはならなかったものを。うほははは!」
「う、う、うああああ!」
 倉庫中に響き渡る声で、アンヘリカは叫んだ。
 それは、彼女が捕らえられてはじめてあげた悲鳴だった。

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