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Keep to me... その5
 それからのおれたちは、一見して変わらなかったと言えるだろう。
「シュウ! なにぼーっとしてんのよ」
 後頭部をはたかれて振り返ると、ランが色のうすい髪を朝陽に輝かせて、仁王立ちをしていた。
「あ? ホームルームまで席に座っててわりーのかよ」
「ほんっとなにも聞いてないのね。今日は臨時の全校集会が朝からあるの! さっさと移動しないとおいてけぼりくらうよ」
 見ると、周囲の人間は次々に席を立ち、廊下へ向かっている。すでに教室の外はけっこうな混雑だった。
「あー、集会か」
 めんどくせぇ、と立ち上がりながら、ふと思い出す。
 たしかランには、昨日――。
「いいぜ、さっさと行こう」
 にやりと笑ってランをうながした。急に乗り気になったおれを不審がりながら、ランは混雑でごった返す廊下へついてくる。
 表面上はなにもかわらない。
 ランは相変わらず突っかかってくるし、優秀な生徒会長の仮面で周りの羨望を集め続けている。おれも『ランによく世話を焼かれる幼馴染』と言う立場を変えていない。
 ただし――それは表面だけのことだ。
「だいたいシュウはのんきに構えすぎなのよ――ひゃっ!?」
 ブツブツと小言をのたまうランの尻を、スカートの上から思いっきりわしづかみする。
 廊下は身動きが取れないほどの混みようだ。急の召集で、全校生徒が一気に体育館へなだれ込んでいるせいだ。
 だから少々尻をもんだくらいではだれも気がつかない。
「あ……やぁん……」
「お、ちゃんと言いつけを守ってきたな」
 なでなでむにゅむにゅと、いやらしい手つきで尻をもみ回す。スカートの下に感じられるはずの、下着の線はまったくなかった。
 昨日の夜、電話で下着をつけてくるなと命令しておいたのだ。
 それともうひとつ、命令したことがあった。
「スカートの丈も短くしてきたか?」
「う、うん……。3センチだけ……」
「バカ。5センチっつったろ?」
「だってぇ……見えちゃうよぉ……」
「さんざん、どれくらいなら見えないか実験しただろ。5センチだ。1ミリたりともまからん!」
「うぅ……わかったよぉ……。控え室でちゃんと詰めておくから」
「控え室?」
「あたし、集会で演説するの。生徒会長として」
「へぇ……。じゃあランは、超ミニのノーパン姿で全校生徒の前に出るんだ」
 ピクピクっと尻のあたり……正確には股の付け根が痙攣し、真っ赤になったランは顔を伏せた。
「想像したんだ」
「…………」
 固まったランの内ももに手を滑り込ませ、手のひら全体を使って愛撫する。
 そこは上の方から滴り落ちてきた愛液でぬるぬるになっていた。
「これじゃ、みんなにノーパンだってばれちゃうかもなぁ」
「……どうしよう、シュウちゃん。あたし言いつけを守れないよぉ」
 困った顔で見上げてくる。その表情はノーパンがばれる危惧よりも、おれの命令を実行できないことに対する不安を滲ませたものだった。
「ランが見られて感じなかったらいいだけだろ。それにステージには演台も置いてある。目隠しになって足なんか見えないから、ステージへ上るときと降りるときだけばれなきゃいいんだよ」
「うぅ……わかった。あたし、がんばるから見ててね」
「ああ。じっくり見といてやる」
「もぉ、そんなに見たらまた濡れちゃうよぉ……」
 混雑は体育館の入口に達し、おれはランと別れてクラスの列へ入った。
 緊急の集会は、インターハイ優勝の生徒が出たとか言う報告会みたいなものだった。本校初の快挙で、このまま祝賀行事のようなものまで行われるらしい。
 手始めの校長の無駄話が延々と続いて、おれを含めた生徒たちはみんなすぐにうんざりする。
《続いて、生徒会長のお話です》
 そうアナウンスが入ると、周囲は水を得た草花みたいに精彩を取り戻した。特に男どもにとって、ランの姿をあますところなく堂々と見られる会長演説は、学生生活の清涼剤なのだ。
『おぉ……』
 ランがステージの袖から現れると、低いどよめきが伝播していった。
 日本人ではけっしてありえない白さの足が、ぎりぎりまでむき出しになっている。ひとめでわかるほどスカートが短いのだ。
 しかしその足も、すぐに演台で隠されてしまう。
《みなさん、おはようございます。今日はわたしたちにとって、すばらしい報告がありました。この――》
 演説がはじまる。
 はきはきとよく通る声が、だれていた生徒たちを覚醒させていく。ランの美貌は、生き生きとした所作は、自然とだれしもの視線を集めてやまないのだ。
《……である、陸上部の選手たちは全力を尽くし――》
 だがおれだけは知っている。
 紅潮した頬は、インターハイの成績を喜んでいるんじゃない。うっとりとしたまなざしは、選手を称賛しているんじゃない。
 自分の履いてない姿を衆目に晒して昂奮している、一匹の雌の表情なのだ。
(お……)
 演台の上に置かれていた手が片方、自然な動作でその下におろされた。
 とたんに、ランの表情に艶やかさが増す。
 なにも知らない連中には、生徒会長が感情移入して、弁舌に熱がこもってきたと見えるだろう。
 だがおそらく、あの見えない演台の内側で、ランは短いスカートをまくりあげ、股間をいじりはじめているのだ。
「な、なんか今日の会長、色っぽくないか……?」
「だよな……スカートも妙に短かった気がするし……」
 しかしスケベな男子を中心に、薄々なにかおかしいと勘付きはじめている連中がいた。
 それは壇上のランにもはっきり伝わったようだ。
 前に聞いたことがあるが、ステージの上から見るおれたちは、想像以上になにをしているか、なにを考えているかわかるものらしい。きっと注目されると集中力が増すからだろう。
 何度か肩がピクピクし、語尾に震えが混じってくる。
 あれはイキそうになっているときの反応だ。
 見られて、感づかれはじめ、さらにあんなところで自慰に耽っている倒錯が、ランを絶頂へ押し上げている。
《……の努力に、惜しみない賞賛を、あ、与えてください。い、以上ですっ!》
 最後にはどもりを交えて、無理やり演説を終わらせたランが一礼する。
 うがった見方さえしなければ、感極まって泣きがはいってしまったとしか見えない様子だ。現に、直後から巻き起こった拍手は、まるでランが優勝した選手であるかのように盛大なものだった。
 それを一身に浴びながら、ランは頭を下げたまま、しばらく動かなかった。
(あれは、イったな……)
 うまくアクメ顔を隠したもんだ。おれも精一杯の拍手を送るが、みんなとは少し意味が違っていただろう。
Keep to me... その4
「ラン……」
 ジッパーを下ろし、肉棒を取り出す。今度はランがゴクリと喉を鳴らすのが聞こえた。
「シュウちゃんのおチンチン……すごい……。想像してたのよりずっとたくましくて、かっこいいよ……」
 自分でもびっくりするくらい血管の浮き出た肉棒を、ランが指で開いたままの大陰唇に乗せる。ずいぶんと淫猥なホットドックが出来上がった。
「ランはおれのものだな?」
「うん、うん! シュウちゃんのしたいことならなんでもしていいよ。あたし、どんなことでも受け入れるから。だからそれ、ずぶってしてっ。ずぶずぶって入れて、処女膜破っちゃって! あたしが痛がってもチンポをねじこんで、シュウちゃんの恋人にしてぇ!」
「――だめだな、ラン」
「ふぇ?」
 思いがけない拒絶の言葉に、ランはぽかんとした顔をする。
「おれたちの関係は恋人じゃないだろ。ランはおれの『物』だから。そうだな、物と所有者って感じなんだよ」
「『物』……あたしが、『物』……」
「そうだ。ハンドバッグみたいなもんだ。ランは物になるかわりに、いつもおれに身につけておいてもらえるんだ」
 ショックを受けた表情から、徐々にうっとりと頬がゆるんでいく。
「あぁ……『物』……うれしい……。シュウちゃん、あたし間違ってたよぉ……。物だったら、恋人よりずっといっしょにいられるんだね……」
「ああ。いつもそばに置いておいてやる」
「シュウちゃん……あたしは物だから……これはセックスじゃなくて、シュウちゃんのオナニーなんだね……。あたしはシュウちゃんにオナニーされて、処女膜を喪っちゃうんだね……。ああ、ひどい、ひどいよぅ……」
 ひどいと言う割にとろけきった表情で、ランは無意識に腰を動かしている。
 くいくいっとヴァギナが肉棒とこすれるたびに、膣穴が吸いついたり離れたりして、ちゅぱちゅぱと赤子が指を舐めるような音がした。
「それじゃ、ランを使ってオナニーするとしよっかな」
 実はもう、我慢の限界だった。素股されているだけで発射してしまいそうだ。
「使って、シュウちゃん専用のオナニーホール使ってぇ。あたし、おマンコが本体なの。それ以外は、顔も髪も手も足もおっぱいも、全部オナニーホールのおまけなの。おっきなオナニーホールなの、あぁ! たまんない……!」
「そうだ、お前はただの肉穴なんだ。おれがチンポを突っ込んで腰を振りやすいように、穴に身体がついてるだけなんだ。いくぞっ」
「きてぇ! 破いて、壊して! 無茶苦茶にしてっ!」
 亀頭を膣口にあてがい、ずぶりと半分ほど埋め込む。
 できるだけ痛がらせないように、ゆっくりとやさしく、肉棒を進めていく。
 やがて尿道口に軽い抵抗を感じた。
 きっとこれが処女膜だ。
「ラン……」
「シュウちゃん……」
 大事な儀式をまだしていないことに思い至ったおれは、処女喪失の今の際で、さすがに不安の面持になったランの唇に、そっと自分のものを重ね合わせた。
「あっ……ふ……ん……んちゅ……」
 みるみるうちにランの身体から緊張が解け、筋肉がほぐれていくのがわかった。
 その一瞬に、おれは腰を突き上げる。
「んぐぅ!?」
 唇をふさがれたまま、苦痛の呻きを漏らして、ランはぎゅうっとおれの背へ回した手に力を込めてきた。
 痛みに慣れるまでじっとしておいて、おれは唇を離す。ランは思いのほか、ぽわっとした表情でこう言った。
「シュウちゃん……あたしファーストキスと処女喪失、同時に経験しちゃった……。最高の初体験だよぉ」
「おれも同じだよ、ラン。はじめてだから」
「あは……それ聞いただけでイっちゃいそう。ねぇ、もうだいじょうぶだから動いて? あたしは最高の思い出をもらったから、今度はシュウちゃんが気持ちいい思いをして?」
「ああ」
 いままで経験したことのない、熱くてねとねとの穴の中に肉棒が納まっている。ランの身体のことは気がかりだったが、一刻も早くこの心地いい媚肉の感触を味わいたくてたまらなかった。
 ゆっくりと腰を引き、半分くらいまで再び突き入れると、ぶちゅっと卑猥な音がして、膣口の隙間から赤いものの混じった愛液が吹き出して来た。
 初物の膣道を掘り進むようにしながら、おれはストロークのたびに肉棒をすこしずつ奥へと進めていく。
「あっ……シュウちゃんの形に、オマンコが変えられてる……! ああっ。奥っ!」
 コツンと何か硬いものが亀頭の先端に感じられ、ぴくっとランが反応した。
 おれは腰を擦り付けるように動かしながら、それがなんなのか確かめる。
 コリコリとして、押し付けるとチンポがすごく気持ちいい。
「ラン、これって……?」
「はぁん……それ、子宮のお口だよぉ……。シュウちゃんがぴゅっぴゅした精子を、残さないようにちゅるちゅる吸い取る子宮口なのぉ……」
 さっき教えたとおり、おれのものであると言うことをアピールしながら、ランは説明する。
 コンコンっと軽く腰を振り、子宮口をノックしながら、おれはさらに問いかける。
「精子は? 子宮口に飲み込まれた精子はどこへいくんだ」
「あっ、あっ。精子、子宮の中に入るの。それからね、あたしのえっちでどろどろになった愛液の海を精子が泳いで、卵管の中へ入っていくの」
「卵管?」
「うん、知ってる? 受精って卵管で起こるんだよ。シュウちゃんの元気一杯の精子にたくさんたくさん囲まれて、あたしの卵子はいっぱいレイプされちゃうの。ずぶっずぶって何度も何度も精子レイプされて、ああっ、そんなことされたら、あたしもう受精するしかないの。そのまま子宮に着床させられて、妊娠するしかないのぉ」
 痛みすら忘れたように、ランはうわごとのようにあえぎ、自分から腰を動かしてくる。
 ぎゅうっ、ぎゅうっと、まるで手で握ったり開いたりしているみたいに膣道が肉棒を締め付け、おれは目の前がチカチカするくらいの快感を味わった。
「ラン……おれたち、学生だから妊娠しちゃまずいだろ?」
「あぁん、そうだけどぉ。今日は、だいじょうぶな日だから、お腹の中でぴゅっぴゅしていいよ。ううん、そこ以外で出しちゃヤダ。あたし、はじめてで中だしされて、子宮でもシュウちゃんの味を覚えたいのぉ……あっ、ひゃっ!?」
 ぱんぱんっ! と腰をはげしく打ち付けると、ランは嬌声をあげてのたうった。
 なんでも受け入れてくれる。そう確信したとたん、愛しさが溢れて止まらなくて、おれは照れ隠しするように夢中で腰を動かした。
「あんっ! あんっ! あんっ!」
「ランっ! どこに、出すか決めるのは、おれだっ!」
「はん! やぁ、ごめんなさい~! シュウちゃんの好きなところ、顔でも胸でも口でも、どこでもいいから射精してぇ!」
「じゃあ中に出す。子宮に注ぎ込んで、ランはおれのものだってマーキングするっ!」
「して、してしてしてぇ! シュウちゃんの精子であたしの子宮に名前書いてぇ! シュウちゃんのものだって、ちゃんと刻み込んでぇ!」
「ラン! ラン!」
「あやぁ、ふわああああっ!」
 快楽が高まる。真っ白な太陽が脳内に降りてくるような感覚。
 それはいままで味わったことのないほどの、射精感だった。
「く、お、くぅ、出るっ!」
「あたしも、いくぅ!」
 どくんっ!
 強烈な快感が最高潮に達した興奮を後押しし、おれは限界まで男根をねじ込むと、プロミネンスのように滾る射精感を解放した。
「あぁーーーーーー……」
 まるで撃ち落とされた鳥みたいに甲高い声でランは鳴き、ピンっと両足を空中へ伸ばしたまま硬直した。
 どくっ、どくっ、どくっ、どくっ!
「くう……ぅ……」
 おれも似たようなものだった。気持ちよすぎて声すら出ず、身体中を男根に支配されて、それが命ずるがままに精液を膣内へ飛ばした。
 ランとつながって果てることが、こんなに気持ちいいことだったなんて。
 まっ白い閃光に埋め尽くされた脳裏で、おれは感動に震えていた。
 どく……どくん……ぴゅる……。
 永遠に続くかと思うほど長い射精だった。普段の何倍もの量と時間だったはずだ。
 やがてそれが収まると、おれは貧血を起こしたみたいに全身の力が抜け、ランの上に覆いかぶさって倒れていた。
 ふたりの荒い息遣いが、陽の落ちた教室へ響いていく。
 動けないおれの後頭部を、そっとランの手が撫でた。
「シュウちゃん……あたしは、シュウちゃんだけのものだよ。忘れないでね……」
 ランの胸の中で、おれは何度かコクコクとうなずいた。
Keep to me... その3
 泣きながら上目づかいで懇願するランに、おれはわざと嫌悪感を鼻に乗せて、ため息まじりに言う。
「ゆるせないな、ラン。おれのことをそんな不潔な眼で見てたなんて。失望したよ」
 くしゃっとランの泣き顔が歪む。心が痛んで見ておれず、おれは冷たい感じを装ったまま顔を逸らせた。
「……行っちゃうの? あたしから離れちゃうの? シュウちゃん……いやだよぉ……ずっとあたしのそばにいてよぉ」
 子供みたいに泣き出したランの頭へ、タイミングを計り、ポンと手を乗せる。
「おれがランのそばにいくのは嫌だけど、ランがおれにそばにくるのならいい」
「え……?」
「ランがおれのものになるのなら、ずっとそばにいていいって言ってんの」
「あ……」
 パァッと端正な顔立ちに光が射し、ランは泣き顔を笑顔に変えて、夢中でうなずいた。
「なる! なるなる! あたしシュウちゃんのものになるから。ずっとそばにいるから!」
「本当? 言っておくけど、全部だ。全部おれのものになるんだ」
「うん、なる! 身も心も魂も、髪の毛から爪の先まで、あたしの細胞のひと粒残らずシュウちゃんのものにしていいから!」
「……ふふっ。わかったよ、ラン。いまからお前はおれのものだから。おれの行くところについてくるなら、いつまでもそばにいていい」
「ああ……」
 感極まったようにくにゃりと力を失ったランが、床にくずおれそうになる。あわてておれはその腰を抱きとめた。
「あ、足に、力はいんなくなっちゃった……えへへ」
 いつになくかわいらしい笑顔にどぎまぎしながら、おれは机の上に軽い身体を横たわらせた。
 ランにはいまから、おれのものになったと言うことを、しっかり覚えこませないとならない。
「ランはおれのものになったんだよな?」
「うん。なった。シュウちゃんだけのものだよ」
「じゃあその証拠が欲しい。ランの一番恥ずかしいところを見せてくれ」
「……い、いいよ……」
 若干ためらいつつも、ランは足を持ち上げ、スカートの中からパンツを抜き取っていく。
 クロッチと股間のデルタ地帯とを、納豆の粘りのようなものでつなぎながら、白いパンツは足の間から消えていった。
「ほら、もっと大股に開いて。人差し指と中指でアソコを広げて、こっちへよく見えるようにするんだ」
「う……」

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 恥ずかしそうにしているランを、強引に急かし、おれはぱかっと開かれたヴァギナを食い入るように見つめた。
 そこは夕陽をテラテラと跳ね返して濡れ光り、とろとろの粘液で溢れかえっていた。
 ゴクリと喉が鳴る。おれだって、こんないやらしいものを生で見るのは初めてだ。逸物は勃起しまくって痛いくらいに硬直している。
「説明してくれよ。お前の一番大事なところ、どの部分がおれのものになったのか」
「……い、言うの?」
「ああ。例えばいま指で広げてる、二枚のひだはなんなんだよ」
「……う、こ、これは大陰唇って言うんだよ……」
「違うだろ」
 おれはあえて怖い声を出す。ランはビクッと震えた。
「お前のココについてるのはもうただの大陰唇じゃないだろ。だれのものなんだ」
「あ……シュウちゃんの、もの……」
「おれの、なにをどうするためのものなんだ」
「あぁ……シュ、シュウちゃんの、お、おチンチンを、パクッてするためのもの……」
「じゃあはじめからいくぞ。そこはなんなんだ」
「シュウちゃんのおチンチンをパクッて飲み込むための大陰唇です……」
「よし、次だ。これは?」
 おれはぷくっとふくれたクリトリスを指差す。
 羞恥に頬を真っ赤に染め、それでもランは言葉を探して紡いでいく。
「シュウちゃんにいじってもらって、気持ちよくなるためのクリトリスです……」
「なんだ、自分ばっかり気持ちよくなるためのクリなのか?」
「う、ううん。ちがうの。……あたしが気持ちよくなって、気持ちよくなったら出てくるお汁で、シュウちゃんをもっと気持ちよくするためのクリちゃんなの」
「そうだ。そのとおりだな、ラン」
 頭を撫でると、ふにゃあっとランは相好を崩して、心地よさそうに目を閉じた。
「その調子で続けるぞ。……次、大陰唇の中にあるこの穴はなんだ?」
「そこは、シュウちゃんのおチンチンをハメ込んで、きゅうきゅう絞るための膣口です」
「じゃあその穴の中は?」
「シュウちゃんのおチンチンを包み込んで気持ちよく出入りしてもらうための膣道です」
「もっと指で広げて。……穴の中にひだがついてるけど、これはなに?」
「それはシュウちゃんのおチンチンがこすれて気持ちよくなるためのひだひだです」
「穴の中いっぱいに溢れてるこの汁は?」
「シュウちゃんのおチンチンをぬるぬるにしてたくさんじゅぼじゅぼできるようにするための愛液です」
「じゃあその奥――この、膜みたいなのは?」
「ああ――それは、処女膜。……シュウちゃんのおチンチンで破いてもらうために、十七年間取っておいた大事な膜なの。それを破っていいのは世界でたったひとり、シュウちゃんだけなのっ!」
 ひきつるように叫んで、ランは肩をビクビクと震わせた。また、軽く達したらしい。
 どろどろっと、唾液でも吐き出すように、指で広げられた膣穴の中へ、白く濁った液体が湧き出す様子が見て取れる。
「はぁっ、はぁっ……。シュウちゃん、あたし、もう、欲しい。処女膜をシュウちゃんにあげちゃいたい……。ねぇ、挿れて? そ、その勃起しちゃってるおチンチン、あたしの処女マンコで楽にしていいんだよ」
 ちらちらと、おれの股間のテントに視線を飛ばしながら、欲情しきったランが艶然とした声色で誘ってくる。
Keep to me... その2
 ゲーセンを出たとき、明日提出期限のプリントを学校へ忘れていることに気がついた。
 夕陽はだいぶ傾いている。
 すこし迷ったが、おれは教室へ取りに戻ることにした。
 紅い陽射しに染められた学校の廊下は、妙に感傷を掻き立てられる。
 だれもいない校舎の静寂を壊したくなくて、おれは足音を立てないようにしながら、ゆっくりとクラスへ向かった。
「……ん……はぁ……」
 クラスに近づくにつれて、おれはため息のような声が漏れているのに気づいた。
 だれかまだ残っているんだろうか。
 だがしかし、すぐにそれは驚きにとってかわられる。
「……はん……いい……あぁんっ……」
 甘く秘めやかな声色――女の子のあえぎ声だ。
 戸口からそっと中をうかがったおれは、さらに吃驚して、声をあげるところだった。
「ああん……もっと……これいい……」
 そこにいるのはランだった。
 制服のスカートをまくりあげ、机の角に股間をこすりつけながら、うっとりと眼を閉じ、とろけるような声を上げている。
 しかもその机は、おれの席のものだった。
「……シュウちゃん……あぁ……気持ちいいよシュウちゃん……」
 遠目にも、ランの健康的な白いパンツのクロッチが、湿りきって変色しているのが見える。
 頭に血液がなだれ込んで、沸騰しそうになった。
「シュウちゃん、シュウちゃん……!」
 あのランが、おれの名前を呼びながら、おれの机を使って、角オナニーしている。
 それをはっきり認識した瞬間、いままでの鬱屈した想いが一気に解放され、堰を切って流れ出した。
「ラン……」
 口の中でつぶやき、無意識のうちにふらりと足を動かしていた。
「あっ……いきそ……ああ、い、シュウちゃ……いくぅ……!」
 くぃっと、ランがほそっこい喉を反らせて絶頂へ向かった瞬間、おれは教室内に乱入していた。
「えっ!? あっ! いく、はっ!」
 突然現れたおれへの驚きと、訪れたアクメの快感とがないまぜになった表情で、ランは身体だけをビクビクと震わせている。
「ら、ラン……」
 姿を現したはいいものの、それから先どうしたらいいかわからずに、おれは茫然と見上げるランの目の前で立ちつくした。
 きっと恥ずかしいところを見られたランは逆上して、おれをののしるだろう。
 もしかすると嫌われて絶交を食らうかもしれない。
 沸騰しそうだった頭が冷えていくにつれ、暗い考えばかりが沸々と湧き上がってくる。
「あ……」
 のぞき見した揚句、なんでこんな真似をしてしまったのか後悔しはじめたおれに、しかしランはこう言った。
「シュ、シュウちゃん……。おねがい、言わないで。このこと、だれにも……」
 大きな瞳に涙を溜め、おどおどと上目づかいに見つめる。
 記憶がフラッシュバックした。その表情が、かつてのいじめられていた姿と重なる。
 ひょっとしたら……。
 ランは、なにもかわっていないんじゃないだろうか?
 すくなくとも、本質的な性格の部分では。
 頭の上には伏せられた耳が、スカートからはしゅんとしおれた尻尾が、そんな幻覚が見えそうなほど、ランは怯えた子犬のような表情をしていた。
 ずっといっしょだったから――いつもこの顔をしたランを護ってきたから、おれにはわかる。
「ラン、なにを言わないで欲しいの?」
 ゴクリと喉を鳴らし、おれは確かめようとあえて威丈高な声を上げる。
「……あ、あたしが……お、オナニーしてた……こと……」
「もっと詳しく言ってくれないとわかんないな」
「う……。シュ、シュウちゃんの机で……お股をコスコスしてオナってたこと……」
「だれのことをオカズにしてたのかな」
「……うう……シュウちゃん……シュウちゃんだよぉ。シュウちゃんをオカズにして、あたし、オナニーしてたの。ごめんなさい、机、べとべとにしちゃって……」
「コレ、はじめてじゃないよな」
「うん。生徒会で遅くなったらたまにここでしてたの。それでね、あたしの愛液で汚れた机にね、次の日シュウちゃんが突っ伏すように寝てるのを見ながらね、じゅ、授業中もスカートにペンを突っ込んで、クリちゃんをコスコスってしてたの! あぁん!」
 告白しながらまた絶頂へ達したランが、ポロポロ涙をこぼしながら身体を痙攣させた。
「とんだ変態だったんだ、ランは」
「ごめ……ごめんなさいシュウちゃん。でも、高校に入ってからシュウちゃん昔みたいにいっしょにいてくれなくなったし、最近は他の女の子ともしゃべるようになって、どんどんあたしから離れていっちゃってる気がして、そう思ったらあたしどうしていいかわかんなくて」
「ラン……」
 ようやくわかった。
 ランがおれのことを好きでいてくれていること。
 お互いが近すぎて、そんなことすら気づかなかったのだ。
 そしてランもまた、気づいていない。おれがどれだけランのことが好きなのかを。
 ――でも。
 ここで胸の内を打ち明けて、恋人になってしまうことはできない。
 そう確信する。
 このまま普通の恋人になってしまったら、おれはいずれ自分の凡人ぶりに悩み、快活なランに嫉妬し、疑心暗鬼に陥ってしまうだろう。
 いままでがそうだったように。
 おれは昔からランのことを知っている。
 命令されれば拒めないこと。逆に、命令されないと不安を感じること。
 そういう部分はなくなってしまったと思っていた。
 でもそれが変わってないなら――おれは、ランのすべてを支配したい。
 なにもかもを捨てさせるくらい、支配して、おれだけのものにしたい。
「ゆるして、シュウちゃん。あたしなんでもするから。あたしのそばにいて」
 心が決まった。
Keep to me... その1
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 おれには幼馴染がいる。
 産婦人科で隣同士のベッドだったころからいっしょと言う、筋金入りの幼馴染だ。
 名前はラン。
 ランの母親はイギリス人で、日本人離れした容姿から小さい頃はしょっちゅういじめられていた。
 よくおれの背中に隠れて泣いていたのを覚えている。
 それが中学に上がり、二次性徴を迎えたあたりから、事情は一変した。
 雪のように白い肌。同級生よりお椀ひとつ足したくらい大きな胸。なにより、男女問わず見とれてしまうほどきれいな顔立ち。
 アヒルの子は、みごと白鳥へ生まれ変わったのだった。
 同じ高校に入学したいまも、そいつはおれの幼馴染をやっている。
 ただすこし変わったのは――。
「シュウ! なにぼーっとしてんのよ」
 後頭部をはたかれ、おれは回想シーンから我にかえった。
 回想の中だけでなく、現実でもランはやっぱりかわいい。幼馴染の目びいきではないだろう。最高の女だ。
 ……これでもう少し、おとなしい性格だったなら。
「なぁに? 変な眼で見て。ヤラシイ」
「ちげーよ。もう帰るのか?」
「……まったく、聞いてなかったのね。生徒会の活動があるから、あんたも付き合えって言ってんの」
 高校全体の人気を牛耳っているランは、一年の後期から生徒会長をしている。二年に上がったいまでは二期目で、後期の三期目の当選も間違いないと言われている。
 ただし、おれは生徒会役員でも会長秘書でもなんでもない。しがない帰宅部なのだ。
「やだよ。どうせ荷運びか書類整理だろ?」
「そうだけど。文句あるの?」
 さも当然そうに胸をそらす。巨大なおっぱいがプルンっと揺れて、怒っていいのかどぎまぎしていいのかわからなくなったおれは、視線を外し、さっさと退散することにした。
「ありまくり。今日、夕方に塾の講習が入ってるから。わりーね」
「ちょっと。塾なんて――」
「また今度なっ!」
 ダッシュで教室を後にする。背後から叫び声が追ってくる。
「バカ! 死んじゃえ!」
 手伝いを拒否したくらいで死ねとは。
 いつもおれの後ろを金魚のフンみたいについてきていたランは、もういなくなってしまったらしい。
 もちろんいまの明るくて元気なランは、昔よりずっといいと思うし、好きだ。
 だけど、おれだけのものじゃなくなってしまった。
 週に一度は男子に告白され、会長としてバリバリ活動し、周囲の羨望と称賛を独り占めするアイツは、まぶしすぎる。
「いつからかな……」
 ランが、フツーの男であるおれと、つり合いが取れない存在になってしまったのは。
 身近なものがどんどん遠く離れたところへいってしまう。焦燥やいらだちの段階を経て、それがどうしようもないということに気がついたおれは、諦観と哀しみに支配される日々だった。
 こんな毎日はもう耐えられない。
 ならば、さっさと他の女でも好きになって、届かないもののことは忘れてしまうべきだ。
 ……そう思っているのに、なかなかうまくいかない。
 だからせめていっしょにいる時間を減らそうと、このところおれはランを避けるようにしていた。
「なにやってんだろうな……」
 アホらしいことだと思う。思春期の中学生みたいだと自嘲している。
 今日だって、塾の講習の話はもちろん嘘だった。
「ゲーセンでも寄ってくか」
 まっすぐ帰っても暇で落ち込むだけだ。おれは財布の小銭を確認すると、帰り道のルートを変更した。
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